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【はじめに】大企業の総合職女性は転職をしない方がいいのか
転職を考える際、タイミングは非常に重要な要素です。特に女性の場合、結婚や出産といったライフイベントがキャリアプランに影響を与えることがあり、これらの要素が転職を考える上での大きな悩みとなることが少なくありません。
この記事では、大企業で働くことに不安を感じながらも、新しい一歩を踏み出すことに躊躇している女性に向けて、実体験を基にその原因と対処法をお伝えします。
結論を書いてしまうと、以下のことを述べています。
社内での悩みの共有が難しいから辛い
大企業の総合職として働く女性は、わりとしたたかに勤め続ける人が多いです。何せ福利厚生が整っているので、平均年収よりも高い給料をもらい、たっぷり産休育休をもらって…といった中ではよほどの理由がないと「辞める」という道を選びにくいです。
なので、「辞めたいな」と思っていてもなかなか共感されなかったり、「そんな時期は私にもあったけれども、続けていてよかった」という話に帰結しがちになってしまいます。
女性はライフイベントとキャリアの見直しが必要だと腹をくくろう
男女平等、ダイバーシティ、働きやすい環境づくりなどいろいろなことが言われていますが、結婚や出産などのライフイベントを契機にキャリアを見直す必要にせまられるのは男性よりも圧倒的に女性が多いです。
このことに目くじらを立てて「男性はずるい!むきー!」となるのはやめましょう。定期的に自分のキャリアと向き合い、どのような方向で進んでいきたいのかを考えられるというのは、むしろ格好のチャンスです。
これらの変化をきっかけに、自身のキャリアに対する考え方を再評価し、新しい方向性を模索することが重要です。
ポータブルスキルの習得で自信をつけておこう
大企業にずっと居続けることを選択しようが、環境を変えることを選択しようが、どの業界や職種にも応用可能なポータブルスキルを身につけ、自己のキャリアに対する自信を高めておきましょう。
ポータブルスキルとは「移動可能なスキル」のことで、「どこへ行っても大丈夫だろう」という心意気にさせてくれます。
このように、大企業の総合職として働く女性が転職を考える際には、自身のライフイベントやキャリアプランをしっかりと見つめ直し、必要なスキルを身につけることで、より自信を持って次のステップに進むことが可能です。自身のキャリアに対する納得感を得るためには、積極的かつ戦略的なアプローチが重要となるので、1つずつ見ていきましょう。
大企業の総合職女性の転職は世の中にわかってもらえない
総合職の女性の離職率は依然として高い
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が発表する情報によると、2021年調査時の正社員・正職員のに占める女性の割合は27.4%だったそうです。女性の働き方は一般職が最も高い一方、男性は、総合職が52.1%と半数を超えているそうです。
更に、大企業は世の中の数%と言われているので、単純計算ですが27.4%の総合職女性のうち大企業につとめる割合を算出すると1桁台になってもおかしくはないのでしょうか。
つまり、女性の総合職の方、ましてや大手企業勤めの方なんてのはべらぼーに希少性が高いのです。
政府は2020年には女性管理職比率を3割にしようという発表を出しましたが、この目標とは裏腹に残念ながら総合職の女性が「これから」という時に会社を辞めてしまう動きは珍しいことではありません。
日本では長年、諸外国と比べて育児期に女性の労働率が下がる、いわゆる「M字カーブ」が問題となってきました。そこで育休の普及や給付金など様々な施策を行ってきたと言われています。
実際、十数年前に比べるとこのカーブは緩やかになっているので一定の効果はあったかもしれません。しかし、これにはトラップがあります。M字カーブを改善したのは、もともと専業主婦だった人たちが減少し、パートでもなんでも短い時間でもいいから働く人が増えてきたからとも言われています。極論を言えば一馬力では生活が難しいほど日本が貧しくなったとも言えちゃうんですよね。
そして、実は厚生労働省の調べによると、総合職女性の採用10年後の離職率は約6割(男性37%)になってしまっているという発表もあるほど、総合職女性の離職は結局のところ減っていないのです。
大企業総合職女子はバリキャリではない
特に最近ではネットなどで他の世界を見て、「こんな働き方はおかしい」と考える人が増えてきていて、違和感をもったらできる人から辞めています。日本社会全体の子育てのしづらさ、女性の地位の低さを反映しているようで悲しいですね。
社会は、大企業にいる総合職女性=バリキャリ、一般社員はゆるふわキャリアと名付ける傾向にあります。しかし、はたから見たらバリキャリといわれても、彼女たちはバリキャリを求めていません。でも、ゆるふわになりたいわけでもなく、ただただ「普通」の働き方をしたいのです。
部下を持ち、自分の力で決められることも増えてきて、仕事も楽しい。残業は少なめで健康的に週に何回かはきちんと自炊ができる時間を確保できて、子供と過ごす時間もある。
これって果たして「求めすぎ」なのでしょうか。
さらに、大企業の総合職で働くと、ワークライフバランスの充実だけではなく「大企業特有の男性文化」になじむ必要もあるので大変さは増していきます。
ここまでたくさん書いてきましたが、こうした悩みは残念ながら「贅沢だ」と言われてしまうのが実態なのでしょう。
女性が総合職として働くのが大変な理由
グチを言えばきりがないですがどうして女性が総合職として働くことは想像以上に大変なのでしょうか。実体験もまじえて、2点挙げたいと思います。
女性のライフイベントと会社の人材育成プランが見合っていない
まず1つ目。女性のライフイベントと会社の人材育成プランがうまく噛み合わない問題について、具体的な状況を解説します。
女性がキャリアを築いていく上で、20代は特に重要な時期です。この段階で大きな実績を積めないと、将来に対する不安を感じる可能性があります。
しかし、多くのいわゆる「ホワイト企業」では、若手社員に対する前倒しのキャリア開発機会が限られていることがあります。
大企業のキャリアパスを考えると、多くの場合、30代でようやく部下を持ち、40代になって初めて管理職に昇進するケースが多いです。しかし、女性にとってはこの時期が結婚や出産といった重要なライフイベントと重なることが多く、キャリアとプライベートの両立に悩むことがあります。彼女たちは「どうやってスキルを身につけるの?」という疑問に直面します。
また、日本で多くの企業がアピールしているのは手厚い育児支援、つまり「優秀な女性をできるだけ長く休ませること」なので、余計にスキルが身につかなくなってしまう不安が生じてしまいます。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構「男女正社員のキャリアと両立支援に関する調査」(2013年3月公表)によれば、民間企業の社員で「昇進したくない」と考える女性の4割が、仕事と家庭の両立困難を挙げているそうです。それくらいワークライフバランスを維持することの難しさを、なんとなく悟ってしまっているのではないでしょうか。
まして、旦那になる相手も同世代だとすると、30代で仕事が楽しくなってきた~となってるわけです。自分は何をやっているんだろうとワンオペ育児に発狂しています。
これら一連の問題は、「女性の10大疾病」とも呼ばれています(参照:「40代が社長になる日」という書籍)。少し前の本ですが、当事者ならびに女性を部下にもつ人であれば納得できることもあるのではないでしょうか。
このように、大企業の制度そのものが、女性が仕事と私生活のバランスを取りながら、自身のキャリアを発展させるためには大きな障害となり得ます。
企業は女性社員がキャリアの重要な段階で直面するライフイベントに対応した人材育成プランを策定し、女性が長期的にキャリアを築き上げられるよう支援する必要があります。これにより、女性のキャリアの持続可能性を高め、多様な人材が活躍できる環境を構築することができるでしょう。
オールドボーイズネットワークに入り込めない
次に、女性が大企業の総合職として働き続けることが難しい理由の一つとして、「オールドボーイズネットワーク」に入り込むことの困難さが挙げられます。
オールドボーイズネットワークとは、同じ学校や企業、業界などの出身者が形成する非公式のつながりや人間関係のネットワークを指します。
会社でいうと、このネットワークは公式の会議やビジネスの場だけでなく、非公式な場所(例えば飲み会やゴルフなどの社外活動)での情報交換や意思決定にも影響を及ぼすことがあります。
私自身の実体験として、いろいろ議論を重ねた会議の次の日に出社したら、「のぶこさん、昨日の提案なんだけどみんなでキャバクラにいったときに決まったよ」と言われたことがあります。
膝から転げ落ちそうになりましたよ。
私がいた大企業は、男性新入社員を風俗につれていってなんぼみたいな社会でした。なので、まぁ…いいですよキャバクラに行くのは好きにしてくれ。
でも、女性である私はこれらの活動に参加しにくい、あるいは参加を望まないことが多いため、重要な情報や決定から排除されたと思っても仕方がないのではないでしょうか。
(悔しかったので、そのあと友達と一緒にキャバクラに初めて行ってみました。おもしろくなかったけど…ぐすん……)
このオールドボーイズネットワークによる影響は、女性のキャリアアップの障害となり得ます。この問題に対処するためには、企業内での性別に関係ないネットワーキングの機会の提供や、女性のキャリアアップを支援するための明確な方針の策定が必要ですが、やっとこの変革の過渡期になった感じですね。
男性社会の大企業ではしたたかな女性しか生き残れない問題
離職率が多いという話をしましたが、反対に男性主体の大企業で残る女性とはどのようなタイプでしょうか。
私が以前勤めていた会社では、「女性の総合職は怖い」という言葉がよく聞かれました。しかし、これはむしろ当然のことと考えられます。男性社会の中で生き残るためには、女性が強くなる必要があるからです。男性総合職が学生気分を抜け出せずに軽い話題に花を咲かせている間、女性は将来の子育てやキャリアプランを現実的に考える傾向があります。
たとえ優秀で有名な大学を卒業しても、女性はキャリアの断絶に直面することが珍しくありません。一方で、勉強はそこそこ、下ネタに花を咲かせているそのへんの塾帰りの男子学生だって、将来はいわゆる一般的なキャリアを築ける可能性が高いのです。この状況は、特に努力してきた女性にとっては非常に葛藤を伴うものです。
コロナ禍をきっかけに、働き方に変化の兆しが見られます。しかし、経済産業省の女性起業家等実態調査(2015年)によると、女性が起業する動機として最も多かったのが「自由に仕事をしたかった」だったそうです。これは、硬直した働き方から脱却したいと考える女性が増えていることを示しています。
大企業に勤め続ける女性がいけないと言いたいわけでは決してありません。でも、20代の様々な葛藤を「諦め」、会社を単なる収入の源として割り切り、定型的な役割を受け入れて働く女性が増えてしまうのはちょっともったいないかな、と思いませんか。
まとめ
最終的に大企業に残ろうが、別の道に進もうが、キャリアを変えるときに必要以上に「断絶」を経験しないような世の中になってほしいです。
【どうすればいいのか】まずは現時点での理想の働き方を考えておく
方向性や目的を定める
読書が映画を通じていろいろな女性の生き方を知る
よく、キャリアに関する情報に触れると「とりあえず動け、動いていたら道が見えてくる」という内容を目にします。
ただ、もちろんそれはその通りなのですが、誤解を恐れずに言うとしばしば男性目線で語られることが多いような印象です。
現代の女性は男性よりもライフイベントがキャリアに大きな影響を与えてしまいます。そのため、何が起こっても自分の中心軸となるものを持つことが重要です。
つまり、とにかく選択肢が多いので、まずは幅広いインプットをしていくことが必要です。その1つに読書や映画があり、フィクションの世界と言えども様々な女性の生き方やキャリアパスに触れることで、新たな視点を得るのに役立ちます。
最もまずは読んでみてほしい手っ取り早い本は「LIFE SHIT」でしょうか。
社内外の女性に話を聞きに行く
社内外の女性との対話を通じて、多様なキャリアパスや生き方を理解することも、自分自身のキャリアプランを練る上で非常に重要です。
同じ悩みではなかったとしても、子育て中にどのような葛藤があったかや、働くことについてどのような考えを持っているかどうかを聞いてみると、自分はどう感じるかのヒントを得ることができます。
実際、私自身も連日ランチにお誘いして「かっこいいな」と思う女性の先輩からお話を聞きまくったことがありました。その結果として、「やっぱり私は転職をしよう」という決断に至ってはしまったのですが、ひとりでもんもんとせずに話を聞いてもらうという行為は大切だと実感しました。
得た知識をもとに自己分析を行う
キャリアコーチングを活用してみる
ある程度のインプットが済んだら、次はアウトプットの段階に進みましょう。そこでおすすめしたいのがキャリアコーチングの活用です。
パーソナルトレーニングのようにメンターがついてキャリアパスを見直し、将来の目標や夢を具体化するのに非常に有効です。
コーチングを通じて、自分の強み、価値観、情熱が何であるかを深く理解することができます。そして、キャリア目標を明確にし、それを達成するための具体的で現実的なキャリアプランを立てることができます。
転職サイトに登録して市場価値を確認する
転職活動と転職は異なります。
転職活動:新しい会社で働くという選択肢も視野にいれながら自分のキャリアの棚卸を行い、次のステップを考える自己成長に繋げていくもの
転職:実際に新しい会社で働くこと
ということで、要するに「転職活動」はあくまでもプロセスの話です。
なので、転職関連のサイトで求人を眺める「転職活動」を通じて、自分の興味がある求人の求める要件を確認してみましょう。たとえば「WEBマーケティングの知識がある人」と書かれていたら、独学や副業を通じてそのスキルを身につけていきましょう。自分のスキルを売るサイトで実績をあげてみるのもありです。
女性が転職をするならばいつがいいいのか
では、もし実際に転職をすることになったら、いつ頃がいいのかを考えてみましょう。
企業からのニーズが最も高い年齢層は、25~28歳前後
企業からのニーズが最も高い年齢層は25~28歳前後であり、これは転職を考える上で最適なタイミングと言えます。
この年代は、企業にとって魅力的な採用対象です。なぜなら、この年齢層の従業員は、一般的に仕事の基本やビジネスマナーを身に付け、自立して業務を遂行できる能力を持つからです。また、仕事に対する基本的なスキルと経験がありつつも、まだキャリアの初期段階にあるため、新しい業界や職種への適応能力も高いと考えられます。
女性の観点からも、この年代は重要な転職タイミングとなります。例えば、数年間働いた後、産休や育休を取得しやすいタイミングであると考えることができます。このように、25~28歳前後は、新たなキャリアの道を模索するにあたって、とても有利な時期です。
それ以降から30代はシビアにみられる
28歳を過ぎると、30代にかけての転職市場では、求職者がよりシビアに評価される傾向があります。
この年代の転職では、これまでの実績と、将来的に何を実現したいのかが重要な評価ポイントとなります。特に女性の場合、結婚や出産といったライフイベントを考慮する企業も多いです。採用する側は、これらのライフイベントについて直接聞くことはできませんが、実際には念頭に置かれることがあります。
結婚前に転職を考える場合、勤務地や就業時間などの条件をより柔軟に選ぶことが可能です。この点は、ライフステージの変化によって仕事の条件を調整する必要が出てくる可能性がある女性にとって、特に重要な考慮事項です。
一方で、男性は年齢が上がるにつれて、転職市場での選択肢が広がる傾向があります。キャリアの成熟度が高まり、企業にとって魅力的な候補者と見なされることが多いからです。
この時期は仕事を楽しむ絶好のチャンスでもあります。女性は男性と直接競争するのではなく、自分の持ち味や強みを上手にPRすることが重要です。自己の特性を理解し、それを生かすことが、転職成功の鍵となります。
したがって、28~30代の転職は、キャリアの節目として意識的にアプローチする必要があります。将来に向けての計画を練り、自分の強みやキャリアの方向性を明確にしながら、転職活動を行うことが肝心です。
どこでもやっていけるようにポータブルスキルを身につけよう
いかがだったでしょうか。
先行きが見えないからこそ、最終的にどのような決断をすることになったとしても、特定の職種や業界に限定されず、多様な環境や仕事で活用できるポータブルスキルを身につけることは大切です。
仕事はピントがあえば楽しくなると言われていますが、そこに至るまでの紆余曲折や制約が多いのも事実です。
だからこそ、「どこにいってもやっていけると考えるマインド」と「どこにいってもやっていけるポータブルスキル」の両方を兼ね備えておくことが大切です。
まとめると、以下の両輪を回していけるといいですね。
どこにいってもやっていけるマインド
自己理解を深めることと客観的にカウンセリングをしてもらいアクションプランを立てること
どこにいってもやっていけるポータブルスキルの習得
アクションプランにのっとったそれぞれに必要な学習を行う
残念ながら女性の働き方に制約があることについて一日では改革できません。でも、ちょっとずつでもおかしいと思うことには従わず、自分の足で道を切り開く女性が増えていけば、世の中も変化していくのではないかと思います。
私が入社をした2010年代前半、男尊女卑の考えに不満を抱いたときに周囲の女性から「今は過渡期だから」と言われました。それから10年余り。確かに少しずつ女性の働き方は1つではないという視点が浸透するようになってきたと思っています。
答えは1つではないので、1人1人が納得して一歩を進めますように。